登山が好きな方にとって北アルプス登山は憧れです。小さな頃から親の影響でよく登山に連れて行ってもらっていた私ですが、住んでいたのが三重県南部だったこともあり、北アルプスはちょっと遠く、なかなか機会に恵まれませんでした。
ですが、念願の北アルプス登山にとうとう行くことができました。北アルプス入門登山として私が選んだ山は、燕岳です。燕岳登山で目にした数々の景色は、壮大で神秘的で素晴らしかったです。この登山は私にとって登山の常識を覆すような衝撃的な経験でした。間近に見る穂高連峰と空に突き出した槍ヶ岳の猛々しさは本当に感動的でした。
この記事では、北アルプス初心者の山行記を写真多めでお届けします。さあ、いよいよ登山スタートです!
中房温泉登山口
燕岳登山の最も一般的なルートは、中房温泉登山口から登るルートです。中房温泉登山口には駐車場があるので多くの方はこちらまで車で来ているみたいです。交通機関を利用の場合、JR穂高駅からバスが出ているので、お車がない方でもアクセスには困らないです。
中房温泉行き定期バス | 南安タクシー │ 長野県安曇野市 (nan-an.co.jp)
私は午前6時5分に到着する始発に乗りました。到着すると、すでに多くの登山客がいて、やはり人気の山なんだなと痛感。登山計画書を記入する場所では人が密集していて時間かかりそうでした!私はYAMAPで事前に登山計画書をWEB提出していたので、済ませておいてよかった…。登山口すぐ横に比較的きれいなお手洗いがあるので、こちらで済ませていざ出発です!
登山スタート!北アルプス屈指の急登を耐えて…
登り始めてすぐはとても急な登りが続きます。私も登り始めてすぐ汗でびっしょり、息も上がってしまいました。最初は登山が始めるときの高揚感でついついハイペースで登ってしまいがちです。いつも同じような経験をするから、全然学習しないなーと自分に呆れます(笑)
合戦小屋までの間には第一ベンチ・第二ベンチ・第三ベンチ・富士見ベンチと、途中に4つのポイントがあります。いきなりハイペースで登り始めてしまった私は第一ベンチでいきなり休憩。ゆっくり登って各ベンチで適度に休憩をとることをおすすめします!4か所の休憩ポイントはいずれもベンチがたくさんあるので、人がたくさんいても座って休憩できます。
富士見ベンチから合戦小屋までの間はまたもや急登が現れます!面倒でも一度ザックをおろして、水分をとって、できれば栄養補給もして臨みたいところです!
入門コースとはいえやはり北アルプス、3000m級の山々はそんなに甘くないですね(笑)けっこう疲労もたまってきていました。そんな時に現れたのが「合戦小屋まであと10分!」という励ましの看板!あと5分バージョンもありました(笑)整備が行き届いて素晴らしい登山道ですが、こういう所でも登山者への心配りがあってなんだかほっこりしますね。
合戦小屋
中房温泉から登り始めること3時間弱で合戦小屋に到着します。休憩スペースも広く食事も注文できるので、燕山荘・燕岳までのもうひと踏ん張りに向けてエネルギーチャージに最適の場所です!食堂ではうどんやおでんなどのメニューがありました!中でも名物なのがスイカだということで食べる気満々でしたが、まさかの「今シーズンのスイカ販売終了」の文字。リサーチ不足でした(笑)たしかに9月下旬になるとスイカの季節ではないか(笑)スイカ目当ての方はぜひ夏の早い時期に行ってみてください。
とはいえさすがにお腹はすいたので用意したおにぎりをここでいただきます。こちらにはたくさんテーブル付きのベンチがあるの食事するにもぴったりです!隣の方はバーナーとメスティンでチキンラーメンを作っていました(笑)この匂いがたまらなくうらやましい気持ちにされました(笑)
合戦沢の頭
合戦小屋での休憩を終えて、燕山荘までのもうひと踏ん張りスタートです。歩き始めてすぐ合戦沢の頭に到着します。このあたりから森林限界を超えるので、背丈の高い木々が一気に減り、視界が開けます。そこで私の目に飛び込んできたのは、あの槍ヶ岳です!登山好きにとって憧れの山を私は人生で初めて目の当たりにしました。この時の感動はどう例えたらよいのでしょうか。天気にも恵まれて、こんなくっきりと槍ヶ岳を見ることができるなんて本当に幸せだなと感じながら登っていました。
槍ヶ岳ばかりに目がいっていましたが、ふと反対方向を振り返ると、こちらも絶景。少しガスがかかってはいましたが、雲海の向こうには南アルプスの山々が見えます。その横にちょこんと逆さおちょこ型の山が佇んでいます。隣の方が「富士山見えるなー」と話しかけてくださいました。あれ富士山か!すごい富士山が本当に北アルプスから見えるなんて思ってもみませんでした。本当に天候に恵まれた山行だなと、感じました。
燕山荘まであと少し
森林限界を超えてからは、景色に気を取られがちでした。気が付くと燕山荘が視界に入ってきて、右側にはお目当ての燕岳も見えてきました。目標物が見えるとあと少しと思えるので、アドレナリンがわいてきて頑張れます(笑)
ですが、この燕山荘が見えてからが意外と長く感じました。それもそのはず、行程的にも合戦沢の頭から燕山荘までは一時間弱予定していました。あと少しが結構長く感じるのってきついですよね(笑)力を振り絞って今度こそ、あと少し!
燕山荘到着
中房温泉を出て4時間半ほど経過し、いよいよ燕山荘に到着です。先ほど富士山を教えてくれた方が一歩先を歩いていたのですが、「なんですかこれは~!」と感嘆の声をあげていました。私も興奮する気持ちを抑えられず、最後の数歩は子供のように小走りして駈上ってしまいました。すると目に飛び込んできたのは、北アルプスの山々を一望できる大パノラマ!私もついつい、「これはやばい、これはやばい」と何度も口に出していました。こんな景色人生で見たことがない。
燕山荘から燕岳
燕山荘に寄って荷物を置かせてもらい、身軽な状態で燕岳にアタックします。ここから燕岳まではとくに急な登りもないので、両線歩きを堪能しながら、ゆっくり散歩するような感覚、片道ほんの30分くらいです!道中にはイルカみたいな岩もありました。
まとめ
この後私は燕山荘に戻って昼食をとり、大天井岳に向かって稜線歩きに向かいました。でも、できることなら燕山荘でゆっくりしたかったです。燕山荘は山小屋会屈指の人気を誇る宿で、完全予約制の今、特に土曜であれば予約をとることも難しい宿です。
実際、施設を目にしましたがとてもきれいな建物で、最高の景色がみられる立地です。この山小屋で朝を迎えてみたい。そこには想像を超えるような絶景が待っている気がしてなりません。北アルプスの山々を見ながらビールを飲むことを目的にもう一度来てみたいです(笑)
中房温泉登山口から4~5時間ほどで燕山荘まで登ってこれます。朝早くから登れば日帰り登山も可能ですが、この山は山頂付近での贅沢な時間をゆっくり過ごすべきだと思うので、燕山荘の予約が取れた方はぜひ、1泊2日で登ってみていただきたいです。
総じて、この山は本当におすすめです!たしかに初心者にとっては長い山行で少しきついと感じるかもしれませんが、登山道はとても歩きやすく、ゆっくり歩いてしっかり休息をとれば確実に山頂にたどり着けると思います。何より、山の上の世界に広がる景色は本当に感動的です。
記事を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。写真も文章も素人ですが、私の感じた感動は本物です。その気持ちがこの記事で少しでも皆様に伝わっていればうれしいです。
これからも山行記、どんどん投稿していこうと思うので、また覗いてくださるととてもうれしいです。
PS.私はこの後、尾根を南下して大天荘まで歩き、テント泊に挑戦しました!その山行記の記事はこちらです↓↓↓
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