フルマラソンに挑戦してみたい。
でも「運動経験はあるけれど、ランニング経験は少なくて不安…」という方は多いのではないでしょうか。
私自身も今でこそ5回フルマラソンを完走していますが、社会人になってからランニングを始めたので最初はすべてが手探りでした。初めてのフルマラソンでは、準備不足やペース配分のミスなど、数え切れないほどの失敗を経験しました。
そこでこの記事では、「運動経験はあるけれど、フルマラソンは初挑戦」という方が完走するために必要な練習や準備を、3ヶ月(12週間)のモデルプランとともに解説します。
初めてでも計画的に取り組めば、必ずゴールは見えてきます。この記事をぜひ参考にしてみてください。
運動経験者がフルマラソンでぶつかる壁
運動経験がある方は、体力や瞬発力には自信があるかもしれません。
しかし、42.195kmという距離には独特の難しさがあります。
- 持久力不足:体力はあるが、長時間走り続けるスタミナは別物
- ペース配分の難しさ:前半のオーバーペースが後半の失速につながる
- 怪我のリスク:膝や足首など、普段のスポーツとは違う負担がかかる
こうした課題をクリアするには、計画的に距離を伸ばす練習が不可欠です。
初マラソン向け12週間モデルプラン
初めてのフルマラソンに挑戦する場合は、週3回の練習を基本に、少しずつ距離と負荷を伸ばしていくのがおすすめです。
以下は「運動経験はあるけれどフルマラソンは初めて」という方に向けた、12週間のモデルプランです。
週 | ロング走 | ペース走 | ジョグ | 補足 |
1 | 15km | 5km 目標ペース | 3km | 初週はウォームアップ重視 |
2 | 17km | 6km 目標ペース | 4km | 足首・膝のストレッチ必須 |
3 | 18km | 6km 目標ペース | 5km | シューズチェック |
4 | 20km | 8km 目標ペース | 5km | クロストレーニング(水泳)追加可 |
5 | 22km | 8km 目標ペース | 6km | エネルギージェル試走 |
6 | 24km | 10km 目標ペース | 6km | 30kmを見据えた距離調整 |
7 | 26km | 10km 目標ペース | 7km | ウェア・シューズ確認 |
8 | 28km | 12km 目標ペース | 7km | 補給タイミングを確認 |
9 | 30km | 12km 目標ペース | 8km | レースシミュレーション |
10 | 24km | 10km 目標ペース | 6km | テーパリング開始 |
11 | 16km | 8km 目標ペース | 5km | ペース感覚を調整 |
12 | 10km | 5km 軽め | 3km | レース直前、疲労を抜く |
各練習メニューの補足説明
- ロング走:ペースは遅くてOK、目的はとにかく長く走る経験を積むこと。いきなり長い距離を走ると怪我をします。少しずつ距離を伸ばす。
- ペース走:マラソンの目標ペースか、それよりも少し遅いくらいでOK。サブ4(4時間切り)が目標の方は5分40秒/kmが目安になります。
- ジョグ:参考の距離を記載してますが、ペースも距離も気にせず気持ちよく走れればOK
あくまでモデルプランであり、完全にこの通りに実施する必要は無いです。
プランの進め方のポイントをざっくりと意識して取り組んで頂ければ、
フルマラソンに必要な持久力は十分ついてきます。
- 1〜4週目(基礎づくり):無理のない距離から始め、フォームやシューズの感覚をつかむ時期です。怪我予防のため、ジョグ後のストレッチや補強運動を習慣にしましょう。
- 5〜9週目(距離を伸ばす時期):20kmを超えるロング走を中心に、持久力を鍛えていきます。30km走は一度経験しておくと本番で大きな自信になります。この時期に補給ジェルやウェアを試すと安心です。
- 10〜12週目(調整期):練習量を減らし、疲労を抜きながらレースに備えます。無理に走るよりも「体調を整える」ことを優先しましょう。
練習を支えるおすすめアイテム
フルマラソンに挑戦するにあたって、正しいアイテムを選ぶかどうかで練習の質や完走率は大きく変わります。ここでは、私自身が実際に使って良かったアイテムを紹介します。
🥾 ランニングシューズ:クッション性重視(ナイキ Zoom Fly)
初マラソンに挑戦する方には、クッション性のあるシューズをおすすめします。
私は「ナイキ Zoom Fly」を使いましたが、足への負担が格段に下がり、30km以上の距離でも膝や足首の痛みを感じなくなりました。
値段も比較的お手頃で、初心者が使うには十分すぎるスペックです。
逆に、より軽量で反発力の強い「ヴェイパーフライ」などはスピードが出やすい分、筋力やフォームが未熟だと怪我のリスクが高まるので、初挑戦の方には不向きです。
👉 ポイント:初心者はクッション性を優先!
⌚ GPSウォッチ:ペース管理に必須(Garmin Forerunner 165)
フルマラソンは「ペース配分」が何より大切です。
私は「Garmin Forerunner 165」を愛用していますが、使いやすさとディスプレイの見やすさ、そしてGPSの精度は本当に感心します。
「今日は6分/kmで走ろう」と決めても、体感だけではズレてしまうことが多いです。ウォッチで客観的にペースを確認できることで、練習も本番も安定して走れるようになりました。
👉 ポイント:練習初期から導入すれば、ペース感覚が早く身につく
⚡ エネルギージェル:20km以降の練習で試しておく(Mag-on)
フルマラソンは30km以降が勝負。そこで効いてくるのがエネルギージェルです。
私が使っているのは「Mag-on」。軽量でポケットに入れても気にならず、口も切りやすくて飲みやすいのが特徴です。
20km以上の練習で試しておくと、本番でも安心して使えます。ジェルの種類や味は好みが分かれるので、必ず事前に試すことをおすすめします。
👉 ポイント:練習の段階で“本番と同じ補給”を試すこと
🦵 スポーツタイツ:怪我予防や疲労軽減(アシックス Motion Muscle Sports タイツ)
初マラソンでは、膝や太ももに強い疲労がたまりやすいです。
私が使っている「アシックス Motion Muscle Sports タイツ」は、筋肉を適度にサポートしてくれるので、長時間走っても足が安定し、翌日の疲労感も軽減されました。
夏は少し暑いですが、秋冬のレースや練習には特におすすめです。
👉 ポイント:怪我予防+疲労軽減の両方に効果あり
💡 まとめ
初マラソンは「練習プラン」と同じくらい「アイテム選び」が重要です。
無理なく快適に練習を続けるために、まずはシューズとGPSウォッチから揃えるのがおすすめです。
レース直前〜当日の準備
🏃♂️ 2週間前からは「テーパリング(調整期)」に入る
本番が近づくと、「まだ不安だから」と直前まで追い込んでしまいがちです。
私自身、1週間前に30km走をしてしまい、疲労が抜けないまま本番を迎えてしまった苦い経験があります。
直前は「不安」と「楽しみ」が入り混じる時期ですが、ここで大切なのは “質は落とさず、量を落とす” こと。
例えば、インターバル走や短い距離でスピードを維持しつつ、走行距離は徐々に減らしていくのが理想です。
👟 本番で使う装備は必ず事前に試しておく
特にシューズは要注意。反発の強さやかかとの高さなど、わずかな違いで使う筋肉が変わってきます。
「本番用に新しいシューズを下ろす」のは失敗のもとで、靴擦れや思わぬ疲労につながります。
練習から本番用のシューズを履き慣らしておくことで、当日に安心して力を出し切れます。
🍙 当日の朝食は“普段通り”が正解
「マラソン前におすすめの食べ物」を前日に検索して、普段食べないものを試すのはリスク大です。
私も過去に、直前に聞きかじった食品を取り入れてお腹を壊し、レース序盤から苦しい思いをしたことがあります。
またカーボローディングといって、大量の炭水化物をとることが良いとされていますが、過剰に食べ過ぎることは胃腸に負担を与えますので、ほどほどにしましょう。
本番の朝は、普段から食べ慣れているものを、いつも通りの量で。
特別なことはしないほうが、結局パフォーマンスにつながります。
🕒 スタート直後は抑えて入る
本番の雰囲気や沿道の応援に後押しされて、ついオーバーペースになってしまうのはあるあるです。
特にスタート直後は人が密集しており、無理に抜こうとすると余計に体力を消耗してしまいます。
最初の10kmは「ウォーミングアップ」のつもりで、少し遅いかな?くらいがちょうどいいです。
後半に脚を残すことが、完走への最大の近道になります。
「30km以降を1番速く走る」
これを目指すのが1番良いと、経験上思います。 こうした小さな工夫を積み重ねることで、初マラソンの完走率はぐっと高まります。
まとめ
運動経験がある方でも、フルマラソンは全く新しい挑戦です。
しかし、計画的な練習と正しい準備をすれば、完走は十分に可能です。
初めてのマラソンを完走したとき
それは何事にも変えがたい感動を感じられます。
その瞬間に向かって、
まずは「今週15km走ってみる」ことから始めてみてはいかがでしょうか。
一歩踏み出すことで、42.195kmのゴールは必ず近づいてきます。
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