ホノルルマラソンにマラソン経験無しの一般人が挑戦~前編【体験記】

走る

私は2019年にホノルルマラソンに参加しました。毎年12月にハワイで開催されるこの大会は、日本の芸能人なども多く参加したり、テレビの番組で取り上げられたりするので、マラソンに興味の無い方でも聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

この記事では、実際にホノルルマラソンに参加した私の体験記です。

  • 「ホノルルマラソンはどんな大会?感想を聞きたい!」という方
  • 「マラソンってどんな感じなの?やってみたいけど‥」という方

にとって参考になる体験記になればと思い、記事にしました!気楽に読んでもらえると嬉しいです笑

マラソン当日の朝

まだ日の出前の早朝3時、私と友達二人は宿泊先のホテルで目覚めました。いよいよスタートまであと2時間。前日の夜、コンビニで購入したバナナをほおばりながら出発の準備をしました。私達はワイキキビーチ近くのホテルに宿泊していたため、スタート地点のアラモアナ公園までは2.5kmほど離れていました。スタート地点に近いところのホテルにするか迷いましたが、ゴール地点がワイキキビーチの辺りなので、終わってからの労力を減らした方がいいだろうという私達の考えでホテルを決めました。むしろ、スタート前のウォーミングアップに少し歩いた方がいいだろうと考えたのです。

午前4時頃、私達はホテルを出ました。すると、スタート地点から離れたホテルにもかかわらず多くの人が歩いてスタート地点に歩いて行くので、私達も流れに乗って一緒に歩きました。みんなワクワクしながら歩いている様子で、なんだかこの瞬間がとても楽しく、今にも鮮明に私の記憶には残っています。もちろん知らない人だらけ、いろんな国籍の方がいました。でも一緒に同じ方向を向いて行進をしているようで面白く、子供の頃遠足で友達と並んで歩いているときの感覚を思い出しました。これから起こることにワクワクする気持ちをみんなが共有しているようで。そんなことを考えながら歩いていたら2.5kmもあったはずの目的地にあっという間に到着しました。

スタート地点

到着すると、既に多くの人がスタート地点に待機していました。前日の受付で受け取ったゼッケン番号に従って場所が指定されてはいたものの、速く走る人は前へ、抑えめに走りたい人は後ろへいってもいいとの案内がありました。調子に乗った私達3人は一般の部の最前列へ行きました。するとびっくり、目の前にテレビで見たことのある人がいました。東京オリンピックでも日本代表としてマラソンに出場した大迫傑選手です。箱根駅伝の時から僕にとってはテレビの中のヒーローだった大迫選手が目の前にいる事に感動しました。招待選手としてホノルルマラソンに参加していたようです。真剣にウォーミングアップされていたので声はかけれませんでしたが、目の前で見れてとても幸せな気分でした。

思いがけない出会いに興奮しているところ、開会式がスタート地点で始まりました。最前列にいた私達は当然、とても近くで開会式を楽しめたわけですが、ここでさらに驚きのことが起こります。「開会の号砲を鳴らすのはレスリング吉田沙保里選手です」というアナウンサーの声。これには私も友達も大興奮。個人的に吉田さんは同郷なので勝手に親近感を抱きながら応援していました。そんなテレビの中の人にまたも出会えて幸せでした。午前4時55分、まだくらい夜空に花火が打ち上がり、吉田沙保里選手の号砲でいよいよホノルルマラソンの幕開けです!

ホノルルマラソンスタート

スタートの合図と同時に目の前でアスリートランナー達が信じられないようなスピードで駆けだしていき、この光景にも私は密かに感激していました。トップアスリート達の競技を間近で見れる経験ってそうないですよね。さあ、気を取り直して、フルマラソンスタートです!アスリート達のロケットスタートに引っ張られてか、一般の部最前列にいた周辺の方々も勢いよくスタートします。するとスタートしてほんの数十メートル進んだところに何か見たことのある人達がいるなと思いながら近づくと、お笑い芸人のニッチェと、女優の佐々木希さんでした。またまた有名人!私の友達はあまりにも感激し、スタート直後にかかわらず立ち止まっていました笑

さあ、今度こそ気を取り直してマラソンスタートです。序盤、高揚感も重なりハイペースでスタートしました。沿道にはたくさんの応援の方も居て、アドレナリンがみなぎっていたことも関係あるでしょうが、さすがにやり過ぎたかな‥。最初は順調にいきましたが、10kmを過ぎた辺りから早速、足の筋肉がはるような感覚をおぼえます。ここでようやくペースを落とす決断に。

ペースが落ち着いてくると周囲で走っている人が同じような顔ぶれに固まってきます。その中に一人、ハワイの民俗衣装のようなものを着た人が裸足で走っていました。ペースを落としたとはいえ、それなりに速いペースで走っていましたが、裸足で走るなんてすごい‥。私はこの人についていこうと決めて食らいつきました。だが速い‥。20km地点くらいでしょうか、ハワイアンは軽い足取りですいすい前へ行き、私の視界から消えていきました。

ホノルルマラソンで感動したこと

21km地点、ようやくハーフです。しかし私の体力は既に限界に近い状態でした。定期的に現れる給水ポイントも、徐々に遠く感じるようになります。1kmごとに示される距離のサインもすごく遠く感じます。でもまだ20km弱残っているという現実が私を苦しめます。20~30kmの間は精神的にとてもつらい時間でした。

でもそんな中、私を勇気づけてくれたいくつかのことがありました。少し傾斜のある上りを車椅子ランナーの方が手で一生懸命にタイヤをこいでいて、もうその運動が見るからにきつそうで、自分じゃ絶対まねできないなと思うほどのハードワークでした。それを見るとなんだか弱音を吐いていられないなと思いました。また、大会スタッフが用意してくれる給水ポイントはたくさんありますが、身体がきつくなってくると、その一つ一つが本当に遠く感じます。そんな中、ボランティアとして自ら水や軽食をランナーに配ってくれる方が本当にたくさんいらっしゃったのです。私は小学生くらいの女の子が分けてくれたチョコレートの味が忘れられません。あんなに甘くておいしいチョコレートは人生で初めてでした。極めつけに、目の前がとても明るくなってきました。強い太陽の光がホノルルを走るランナー達に差し込みます。このときの景色、今でも目に深く焼き付けられています。本当にきれいで、足の痛みを少しは忘れられた、そんな時間でした。

さあ、いよいよ30km地点に到達!ただこの後の10km余でどれほど苦しい思いをするか、私は未だ知りませんでした。

後編に続く

コメント

タイトルとURLをコピーしました